第157章 彼女は本当に海外に行ったのか?

長谷川栞は、自分がその場を離れたあとに、これほどまでいろいろ起きていたなんて、知る由もなかった。

カウンセリングルームを出たところで、ようやく少しだけ食欲が戻った。通りがかりに見つけた、そこそこ清潔そうな小さな店にふらりと入り、以前好きだったメニューをひとつ頼む。

ところが、ひと口入れた瞬間――

「……っ」

胃がきゅっと縮み、反射的に吐き出してしまった。

「しょっぱい……」

「す、すみません! すみません! すぐ作り直します!」

店主が慌てて飛んできて、何度も頭を下げた。

「……うん」

吐き気でぐったりした栞は、力なく返事をした。

店主は皿を下げ、念のため自分でもひと口味...

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